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阪神大震災での思い出  

 避難所に1人何も口にせず、じっと目を閉じたままのお婆さんがいました。
震災後の瓦礫の中から命からがら抜け出し、
お爺さんと「よかったね」と手を取り合って避難所で一晩過ごし、
翌朝目が覚めてみるとお爺さんの手は冷たくなっていたそうです。

たった1人の身内を失い悲しみが癒えない中、
トイレに行ったほんの数分の間に、枕元に隠しておいた財布までも盗まれていたそうです。
生きる希望を失ってただひたすら孤独に死を待っていたそうです。

たまたま、AMDAで往診していた時に、このお婆さんに出会い、
訪問看護をその日から開始しました。
医療チームが毎日往診し、避難所には24時間看護師を常駐、
訪問入浴も開始。震災後に傷ついた心のケアにと、心のケアチームも作り、
あの手この手と必死に活動しました。

何だか今思うと、CMCの暖かい診療とよく似ています。
ご主人の最後を看取り、たった1人になった奥さんの、
心のケアから始まって、医師だけでなく、セラピストから栄養士まで、
CMC以外の多職種スタッフとも連携し、多くの人の温かい心でトータルケアリング。
すごいなあとここに入ってつくづく思います。

「凍えた心を、みんなの心で暖める」そんな雰囲気を感じます。 

8月から入社させて頂きましたが、猛暑が続き、
溶けていつの間にか消えてなくなりそうな毎日でしたが、
心優しいスタッフに支えられなんとか3ヶ月目を迎えようとしています。
ハイレベルなCMCについていけれるのかな?という不安と重圧で、
小さい身体がますます縮みペシャンコになりそうですが、
暖かいご指導に感謝しながら日々成長してゆけれたらと思います。
これからもどうぞ宜しくお願い致します。
by cmcweekly | 2010-10-18 12:48 | プライベート公開

CMC広島のスタッフが毎週更新していきます。お楽しみに☆


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