サプライズ・パーティー

9月のある早朝、義理の息子から電話がありました。
「お父さん、お誕生日おめでとうございます。還暦のお祝いに家族で食事を一緒にと思っていますので、夕方は開けておいてください。」
と言うものでした。普段は口数が余り多くなく、気の利いた言葉など苦手な娘婿からの電話でしたので、その朝はビックリしました。
誕生日や結婚記念日等々の「記念日」には、どちらかと言うと疎い僕は、自分の誕生日だからといって、特別な思いはありませんでした。それよりも、11月1日はコールメディカルクリニックを立ち上げて満7年となり、そちらの方がむしろ感慨深い思いでしたが、食事に誘ってくれる家族の気持ちが嬉しく、その日は心地よいスタートでした。
いつものようにクリニックに行くと普段は午前中に往診が入っている「道楽さん」の予定が、夕方になっています。事務長の「ノビタ君」に聞くと、
「どこかに行かれているんじゃあないですか。」とそっけない返事でした。
午後の往診で一緒だった「ササちゃん」に、「今日は息子たち家族と一緒に夕食をする。」と嬉しそうに話すと、
「それは良かったですね。」と合図地を打ったけど、いつものポーカーフェイスの「ササちゃん」ではなく、なんとなくテンションが高かったような気が…。
「道楽さん」の往診が終了し、その後8月に亡くなられた患者さんのグリーフケアに行く予定でした。そのために用意してもらった御花の受け取りを「道楽さん」の家にしていましたが、少し時間が空いたので事務所に電話をしました。
「少し時間があるので、一度事務所に戻って、そこで御花を受け取り、それからグリーフケアに向かいます。」
ところが、返事はあいまいです。隣で聞いていた「ササちゃん」。すぐに事務所に電話をした後、
「先生。CoCoの前で落ち合うことにしましたので、どうぞ一服してください。」
『どうぞ一服してください!!!!!!』
こんな優しい言葉は初めてです。

CoCoで御花を受け取った後、グリーフケアに訪問しました。そこで緊急電話です。午後6時過ぎに緊急訪問。そこで1時間。7時を過ぎてしまいました。
「息子さんとの食事は いつからですか。」と聞かれ、
「彼も仕事があるから夕方7時半ごろに終われば間に合うよ。」と答えましたが、内心は少しあせっていました。あわてて事務所に帰り、処方箋を書くために急いで2階に上がろうとした瞬間です。「ササちゃん」が僕の手をしっかり捕まえて、1階の電気のついていない真っ暗な食堂に引きこもうとします。

「殿中でござる。愛の告白は困る。」と言おうとした瞬間…。「パン、パン、パン」のクラッカーの音とともに、電気が煌々とつけられ、
「還暦。おめでとうございます。」の合唱と横断幕、そしてカメラのフラッシュ。そこには、見慣れたスタッフ全員の顔、顔、顔。「道楽さん」と奥様の顔もあります。「リンカちゃん」が赤いTシャツを無理やり着せ、帽子をかぶせ、たすきを掛けます。全く予想もしていなかった展開、サプライズ・パーティーだったのです。
 娘婿に断りの電話を入れなくっちゃ、と思ったとたん、なんとすぐ前に娘の顔。
「やられたあ~」と思うと同時に、感激の気持ちが一気にわきあがり、もう言葉にはなりませんでした。
 パーティーで、お手紙と記念品を頂いた「銀球親方」から後日メールが届きました。

岡林先生へ
銀球親方です。おはようございます。
改めて「還暦」おめでとうございます。どうですか?実感が湧かないのではないでしょうか?
当日のパーティーの件は、一か月前くらいから聞いていました。私の情報網は凄いでしょう(笑)。今回のパーティーのコンセプトは、「みんなで院長を大泣きさせよう」だったのです。それで手紙の件は、当初はメールにしようと思っていたのですが、会場の雰囲気を盛り上げるために敢えて奮闘して自力で書き上げました。恥ずかしいのですが…(以下略)。

見事“コンセプト”にはまりました。皆さん、ありがとうございます。感謝、感謝、感謝です。そして、皆さんの演技に脱帽です。

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by cmcweekly | 2012-10-12 09:05 | プライベート公開

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