平成25年度 実習の感想②

9月24日~2週間、実習にいらっしゃった、JA広島総合病院 臨床研修医2年次の田口 慧先生の実習を終えての感想を掲載します。


 在宅医療。その名前は学生の頃より耳にすることはありましたが、具体的なイメージはほとんどなく、一般の方とほとんど変わらない知識しかもっておりませんでした。そんな中、コールメディカルクリニックにおける研修では自分の見識の狭さと在宅医療の可能性に気づくことが出来ました。
 1日目では、まず在宅医療に関して私が勝手に持っていた印象を大きく変容させられました。とある患者様のお宅に訪問させて頂いた私の目に飛び込んできたのは気管切開をされ、尿道バルーンを挿入され、胃瘻も増設された患者様で、その部屋にはオートクレープ装置等、病院顔負けの物品が置いてありました。家族の支えがあればここまで出来るのか。そう感じました。
 2日目は、心不全の患者様や認知症の患者様。普段なら外来フォローとなっているであろう患者様をご自宅に往診するというシステムを見学させて頂きました。病院における外来とは異なり多くの患者様を拝診することは出来ませんが、代わりに自宅ならではのリラックスした表情の患者様、診察室では知ることのできない患者背景等、私たちがこれまで見てきた、あるいは行ってきた医療面接とは全く異なる景色が広がっていました。
 3日目は、広大救命センター医師の板井先生と回る機会を頂きました。先生が、普段急性期の患者様と接している医師として、運ばれてくる患者様のバックグラウンドまで知る機会は少ない、その機会をこのような場所で働き、学ぶことができるということは貴重な経験になる、もしも往診で見ているような方達が救命センターに運ばれてきたときに患者のゴール設定に多少なりとも起因する経験となる、とおっしゃった言葉は、今後10数年間は急性期病院で働くこととなる自分にとっては大変心に響く言葉となりました。
 4日目は癌のペインコントロールの患者様からParkinsonismにて薬調整や家族間調整を必要とする患者様等、普段診ることが難しい患者様と接する機会を頂きました。診療におけるゴールはすぐ効果の実感できる加療を開始することや、高価な検査を行うことではなく、診察しながら患者様が満足し、診て貰って良かった、そう思われることなのではないかと感じました。
 5日目は午前中に藤岡先生の往診に帯同させて頂きました。噂では聞いていましたが、気管支鏡を行っている景色を院外で見ることになるとは…。また初日にも感じたことですが、痰の管理棟呼吸器の徹底した管理はもしかすると普通の病院よりも徹底されているのではと感じました。
 6日目は在宅リハビリを見学しました。リハビリ自体の大切さについてはJA廣島総合病院でも学ぶことができましたが、最大の違いは在宅で、患者家族とともに話をしながら行うこと。家族のバックグラウンドや置かれている現状さえも知ることが出来、それに応じたきめ細かいリハビリを提供でき、また家族もチーム医療の一員となることが出来ている姿を拝見し、在宅の良さを再認識致しました。
 その後も、往診研修は続きましたが、やはり何より患者様のリラックスしながら診察を受けている姿が一番印象的でした。また脊髄損傷の患者様にお会いしましたが、在宅医療によるバックアップのおかげで社会生活に溶け込めているとお話をされ、急性期や回復期のリハビリだけでなく、不幸にして麻痺等何らかの障害を背負われてしまった方のフォローアップにも在宅医療は力を発揮出来る事を知りました。
 今回の研修で学んだこと、感じたことを胸に刻み、これから診ることになるであろう患者様の背景も深く考慮できるような医師を目指し、今後も研修に励んでいきたいと思います。
 この度は、ご多忙の中、受け入れて下さったコールメディカルクリニックのスタッフの皆様、いきなり現れた見知らぬ人間を快く自宅に入れて下さった患者様、そのご家族に深く感謝致します。ありがとうございました。
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by cmcweekly | 2013-10-04 15:27 | 感想

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